ルーアン

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Rouen

行政
フランスの旗 フランス
地域圏 (Région) ノルマンディー地域圏
(地域圏首府)
(département) セーヌ=マリティーム県
(県庁所在地)
(arrondissement) ルーアン郡
(郡庁所在地)
小郡 (canton) 7小郡庁所在地
INSEEコード 76540
郵便番号 76000, 76100
市長任期 ニコラ・メイエル=ロシニョル(PS
2020年-2026年
自治体間連合 (fr) fr:Métropole Rouen Normandie
人口動態
人口 111 557人
2012年
人口密度 5 218人/km2
住民の呼称 Rouennais, Rouennaise
地理
座標 北緯49度26分38秒 東経1度06分12秒 / 北緯49.443889度 東経1.103333度 / 49.443889; 1.103333座標: 北緯49度26分38秒 東経1度06分12秒 / 北緯49.443889度 東経1.103333度 / 49.443889; 1.103333
標高 平均:10 m
最低:2 m
最高:152 m
面積 21,38km2 (2 138ha)
Rouenの位置(フランス内)
Rouen
Rouen
公式サイト rouen.fr
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ルーアンフランス語: Rouen, ルアンとも)は、フランス北部に位置する都市で、ノルマンディー地域圏首府セーヌ=マリティーム県県庁所在地である。

地理[編集]

古くのルーアンはセーヌ川右岸のみであったが、現在は左岸とラクロワ島も市域に含まれている。市街の北側は丘陵が続いている。

セーヌ川は市面積のうち179ヘクタールを占める。緑地は306ヘクタールである。

中世からの古都であり、大司教座が置かれた。ルーアン大聖堂ゴシック建築の代表として知られる。クロード・モネの中期の連作『ルーアン大聖堂』はこの聖堂を主題としたものである[1]。ルーアン大聖堂にはノルマン人で初代ノルマンディー公になったロロの墓がある。また、百年戦争で捕虜となったジャンヌ・ダルクは、1431年にこの町で火刑に処されている。

1952年から1968年の間に5回、ルーアン近郊の公道を利用したサーキットルーアン・レゼサールF1フランスGPが開催された。

フランスでは学生の町として有名で、たくさんの教育機関がある。

交通[編集]

都市交通[編集]

公共交通[編集]

Métro de Rouenルーアン路面電鉄
ルーアン東西交通T3系統の起点であるCanteleu

ルーアンの公共交通は、路面電車であるメトロ英語版フランス語版(métro)、基幹バスであるルーアン東西交通(fr:Transport est-ouest rouennais, TEOR)、その他の路線バスがあり、ルーアン都市圏公共交通(fr:Transports en commun de l'agglomération rouennaise, TCAR)やヴェオリア・トランスポールの子会社であるヴェオリア・トラスポール・ノルマンディー都市間(fr:Veolia transport Normandie interurbain, VTNI)によって運営されている。その路線網は次の3つから構成される。

  • ルーアン都市圏において、東西軸を構成するルーアン東西交通(TEOR)の3路線
  • ルーアン市内に地下線もある、計2路線全長18.2 kmのメトロ
  • 54路線からなる一般バス路線網

2001年に開業したTEORは、中心市街地をバス専用レーンで通り抜け、ルーアン都市圏の東部と西部を結ぶ。路線総延長は39kmあり、3路線全てが芸術劇場駅でメトロと、各乗換停留所で12路線のバス路線と接続する。今日、TEORはルーアン都市圏に位置するルーアン、Déville-lès-RouenBihorelモン=サンテニャンDarnétalCanteleuNotre-Dame-de-BondevilleMarommeの計9コミューンに通じ、約17万5千人の沿線人口を持つ。

Mont-RiboudetではTEORの開業した日よりパークアンドライドが行われている。Mont-Riboudet市内のオートルートA150の第一インターチェンジ横、ギュスターヴ・フローベール橋(fr:pont Gustave-Flaubert)の足下に位置する駐車場は、ルーアンの公共交通利用者が無料で利用出来る。

メトロは1994年の開業以来、セーヌ川の北岸と南岸を結んでいる。メトロはルーアン都市圏の近隣4コミューン(サン=テティエンヌ=デュ=ルヴレソットヴィル=レ=ルーアンル・プティ=ケヴィイール・グラン=ケヴィイー)に通じている。

バス路線網は54路線から成り、うち28路線は学校へ至る路線である。TEORとメトロの周囲に通じる8系統の高頻度路線により、都市圏全体に公共交通網が確保されている。Noctambusはモン=サンタニャンとサン=スヴェール(Saint-Sever)地区の間に通じている。平日、週末とも夜に、一晩一方向あたり、3から4本程度運行される。


道路[編集]

  • ロカード・シュドIII(Rocade Sud III)(国道338号線(オートルート A13(A13)からフローベール橋までの高速道路))
  • ロカード・シュド(Rocade Sud) (2008年7月3日開通(シュドIIIから県道18Eまでの高速道路))
  • ギュスターヴ・フローベール橋(pont Gustave-Flaubert (オートルート A150とシュドIIIを接続)
  • オートルート A150(fr:A150)(Barentinとフローベール橋を結ぶオートルート)
  • 国道28号線(Route nationale 28)(ユーロップ大通りからマティルド橋(Pont Mathilde)とグラン・マール・トンネル(fr:Tunnel de la Grand Mare)を経てアブヴィル方面へのオートルート A28(A28)に繋がる。ロカード・エスト。)
  • ロカード・ノール(Rocade Nord) (国道28号線のグラン・マール・トンネル北側より、MarommeのDemi-Lune交差点までを繋ぐ。Demi-Lune交差点を地下道で通り抜けオートルートA150まで接続する計画あり。)
  • ロカード・ウエスト(Rocade Ouest) (オートルート・ド・ディエップトゥール方面へ向かうオートルートA28を結ぶ道路。)(計画中)
  • 東迂回路計画(Projet de contournement Est) (オートルート A154(fr:A154)(fr:Louviers-fr:Évreux)とも連絡するロカード・シュドと北方面のオートルートA28を結ぶ。)

自転車道網[編集]

ルーアンは、長い間、交通や自転車道網の概念において遅れていた。しかしながら、数年前より市は自転車交通を改善しようとしているように見える。特にボワエルデュー橋(Pont Boieldieu)上の新しい自転車道は他の都市交通機関と混ざる事なく、セーヌ川を渡る事を可能とし、この他にも市内に多くの自転車道を敷設している。

また、Cy'clicというレンタサイクルのシステムがあり、5時より1時まで営業している。ジーセードコーJCDecauxとの協力により、2007年12月に市役所横よりサービスが開始され、中心市街地での移動を容易にした。市はセルフサービスの175台の自転車を市内17箇所(右岸10箇所左岸7箇所)のステーションに配置し、最終的には20箇所200台まで増やす予定である。

高速道路[編集]

鉄道[編集]

ルーアン=リヴ=ドロワット駅

ルーアンには、町の玄関口としてルーアン=リヴ=ドロワット駅があり、年間520万人の利用がある。第二次世界大戦前には、他にオルレアン(Orléans)、ノール=マルタンヴィル(Nord-Martainville)、サン=スヴェール(Saint-Sever)という3つの駅が存在した。また、これ以上拡張出来ないリヴ=ドロワット駅に代わり、新たなTGV駅が建設される。運行開始は2015年頃に予定されている。

河川交通[編集]

2008年7月15日にオープンしたマリーナは、2010年までに設備を完備し、浮き桟橋に150の係留場を備える。

空港[編集]

ルーアンにはルーアン・ヴァレ・ド・セーヌ空港(fr:aéroport Rouen Vallée de Seine)があり、年間5万人近くの旅客が利用している。

人口統計[編集]

1962年 1968年 1975年 1982年 1990年 1999年 2006年 2012年
120 857 120 471 114 834 101 945 102 723 106 592 107 904 111 557

出典:1999年までLdh/EHESS/Cassini[2]、2004年以降INSEE[3][4]

観光[編集]

関係者[編集]

出身者[編集]

ルーアン大聖堂
ルーアン大聖堂の入り口

居住その他ゆかりある人物[編集]

姉妹都市[編集]

関連項目[編集]

脚注[編集]

外部リンク[編集]