リーベ

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リーベ
目抜き通り
目抜き通り
リーベの公式印章
印章
リーベの位置(デンマーク内)
リーベ
リーベ
位置図
北緯55度19分42.15秒 東経8度45分43.84秒 / 北緯55.3283750度 東経8.7621778度 / 55.3283750; 8.7621778座標: 北緯55度19分42.15秒 東経8度45分43.84秒 / 北緯55.3283750度 東経8.7621778度 / 55.3283750; 8.7621778
デンマークの旗 デンマーク
地域 南デンマーク地域
エスビャウ
人口
(2022)
 • 合計 8,257人
等時帯 UTC+1 (CET)
 • 夏時間 UTC+2 (CEST)
郵便番号
6760
ウェブサイト www.ribe.dk/

リーベデンマーク語: Ribe [ˈʁiːpə]ドイツ語: Ripen リペン)は、デンマークユトランド半島南西部に位置する町。2007年1月1日まではリーベ市とリーベ県の中心であったが、行政改革で南デンマーク地域エスビャウ市に編入された。人口は8,257人(2022年1月1日)[1]

歴史[編集]

8世紀最初の10年間に建設され[2]、845年の文献に早くもその名が見えるリーベはデンマーク最古の町とされる。

860年ハンブルク=ブレーメン大司教英語版アンスガル英語版(聖人)は北欧伝道の折、デンマーク王にスカンディナヴィア初の教会をリーベに建てるよう進言した。当時、リーベはスカンディナヴィア有数の交易都市だったことから、当地が選ばれたことは単なる偶然ではない。教会は司教の影響力ゆえ大聖堂となり、遅くとも948年には完成した。

旧市街、リーベ大聖堂および110軒ほどの家屋は文化遺産として保護されている。ヴォン・ストケンズ広場に面する役場庁舎は1496年の築で、1709年に町が購入した。

年表[編集]

  • 8世紀初頭 - リーベ建設
  • 1018年 - 1034年までイングランド王国の首都となる
  • 1460年 - リーベ条約英語版締結
  • 1580年9月3日 - 大火で町の大部分が焼失
  • 1634年10月11日から12日 - 高潮にともなう洪水が発生。海面が平均より6.1m上昇する
  • 2007年1月1日 - 行政改革でリーベ、エスビャウ、ブラミングの三市が合併し、エスビャウ市となる
  • 2010年6月4日 - 建設から1300周年。記念行事が町の各所で開かれる[3]

文化・環境[編集]

街なかにはすぐれた教会や博物館が数多く残る。生物相は宅地開発や開墾でずいぶん貧相になったものの、町を流れるリーベ川は未だに生物の棲み処となっている[4]。建物の屋根や煙突にはシュバシコウが巣をつくるが、近年の開拓事業や越冬地であるアフリカの干ばつなどで、急速に数が減ってきている[5]

リーベ大聖堂
主な観光名所
  • 教会
    • リーベ大聖堂 (Ribe Domkirke)
    • 聖カタリナ教会および修道院
  • 博物館
    • リーベ・ヴァイキング博物館 (Museet Ribes Vikinger)
    • リーベ美術館 (Ribe Kunstmuseum)
    • リーベ・ヴァイキング・センター (Ribe Vikingecenter)
  • 「夜回りおじさん」 - 毎年5月1日から9月15日まで、旧市街の決まったルートをまわる男性。人々を床に就かせるため、子守唄を歌う。
  • ワッデン海センター (Vadehavscentret)
  • マンデーの小屋 (Mandø Mølle)
  • マンデーの家 (Mandøhuset)
  • マンデー島自然保護区 - 市街から南西に30kmほど

ゆかりの人物[編集]

市内の街並み
  • キェル・アベル - 脚本家
  • ハンス・アドルフ・ブロルソン - 聖職者、賛美歌作詞家
  • アナス・ボルディング - 詩人
  • エミール・クリスチャン・ハンセン - 真菌学者、発酵生理学者
  • ビョルン・ドゥンケルベック - ウィンドサーフィンの世界王者
  • クリステン・フェイルベア - 写真家
  • J・ボーデウォルト・ランプ - デンマーク系アメリカ人の作曲家、編曲家、パフォーマー
  • ルーズ・ランゴー - 作曲家、オルガニスト。1952年に当地で死去
  • ホルガー・K・ニールセン - 政治家
  • ジェイコブ・リース - デンマーク系アメリカ人の写真家
  • マーアン・スプリーズ - 魔女の疑いをかけられた女性。1641年に当地で火刑に処された
  • ハンス・タウセン英語版 - 聖職者。デンマーク=ノルウェーの宗教改革を主導

公式名誉市民[編集]

町役場

括弧内の西暦は称号が贈られた年

  • スティフツフィシクス・J・J・キア(1911年)
  • C・N・テルマンセン(1934年) - 郷土史家
  • C・ヴィリモース(1946年) - 編集者
  • H・E・ネレゴール=ニールセン(2005年) - 新カールスバーグ財団理事長

教育[編集]

リーベには教育の中心地としての長い歴史がある。市内のリーベ・プレパラトリー・スクールは1145年にはその存在が確認できるリーベ・ラテン語学校にルーツを持つ、伝統あるギムナジウムである。創立されてから少なくとも850年は経つ、現在も活動を続けているなかではスカンディナヴィア最古の学校である。[要出典]

学校[編集]

  • リーベ・プレパラトリー・スクール
  • リーベ国立教育大学(教員養成大学)
  • リーベ経営大学
  • 成人教育センター (VUC)

人口統計[編集]

以下にリーベにおける人口の推移を掲げる。18世紀以前のデータは推計値で、残りは公式の国勢調査から引用した。

人口
1500年 5000人以下
1591年 4500人以下
1641年 3500人以下
1672年 2000人以下
1769年 1827人
人口
1801年 1994人
1850年 2984人
1901年 4243人
1976年 7452人
1981年 7646人
人口
1986年 7709人
1990年 7636人
1996年 8105人
2000年 7984人
2001年 8031人
人口
2002年 8033人
2003年 8006人
2004年 7990人
2006年 8081人
2011年 8192人
人口
2022年 8257人

姉妹都市[編集]

営巣するシュバシコウ

脚注[編集]

  1. ^ BEF44: Population 1st January, by urban areas database from Statistics Denmark
  2. ^ The New Cambridge Medieval History. 1995. Page 205
  3. ^ Celebration site
  4. ^ Tom Buk-Swienty. 2008
  5. ^ C. Michael Hogan. 2009

参考文献[編集]

  • C. Michael Hogan. 2009. European White Stork: Ciconia ciconia, GlobalTwitcher.com, ed. N. Stromberg
  • The New Cambridge Medieval History. Cambridge University Press, 1995. ISBN 0-521-36292-X.
  • Tom Buk-Swienty. 2008. The Other Half: The Life of Jacob Riis and the World of Immigrant America, 331 pages
  •  この記事にはパブリックドメインである次の百科事典本文を含む: Herbermann, Charles, ed. (1913). "Ancient See of Ribe". Catholic Encyclopedia. New York: Robert Appleton Company. [1]

外部リンク[編集]