User:Julian Grybowski/Urban Network

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The Urban Network (アーバンネットワーク, Āban Nettowāku) is the official nickname given to passenger rail services run by the West Japan Railway Company (JR West) in the Osaka-Kobe-Kyoto metropolitan area.

The Urban Network area.

Overview[edit]

JR西日本は、会社発足時には関東地方の膨大な通勤輸送を持つ東日本旅客鉄道(JR東日本)や、東海道新幹線を持つ東海旅客鉄道(JR東海)に較べて収益性が弱いとされた。そのため、山陽新幹線大阪の近郊路線に経営資源を集中し、経営基盤を強化する方針が立てられた。大阪近郊路線の強化では、新型車両の導入・速度向上による所要時間の短縮、直通運転などの施策により、並行する関西大手私鉄に流れている乗客を獲得することになった。

その施策との一つとして、乗客になじみを持ってもらう目的で、1988年昭和63年)3月13日のダイヤ改正を機にJR西日本が「アーバンネットワーク」という名称の使用を開始した。 また、事業報告書や会社案内にもアーバンネットワークとして路線図などが上げられており、従来の「国電」「大阪近郊区間」のいわば読み替えということができる。[1]

thumb|150px|207系車内LEDと路線図 この「アーバンネットワーク」呼称の開始と同時に線区名への愛称の導入(JR京都線琵琶湖線JR神戸線JR宝塚線学研都市線JRゆめ咲線(※2001年より)・大和路線)を行い、その後、1990年3月にイメージの定着をはかるためにラインカラーを導入した。愛称・ラインカラーと共に、各種路線図や駅の案内に使用されている。

アーバンネットワーク内の駅名標や運賃表、207系223系321系電車などの種別幕にはこのラインカラーが使われている。

なお、2006年秋のダイヤ改正で新快速の敦賀延長に伴い、車内および駅の路線案内図と、主にJR京都・神戸・宝塚線で運用されている223系・221系・321系・207系などの車内停車駅案内図が、2008年春のダイヤ改正でおおさか東線の開業および運行形態の変更に伴い、主に大阪環状線・大和路線・阪和線で運用されている223系・221系・201系・103系などの車内停車駅案内図が、「アーバンネットワーク」の表記から「路線図」に改められている。ただし、現在でもパンフレットやポスターなどの一部の掲示物でこの愛称が使用されている。

Lines and designated colors[edit]

Color   Line (Segment)
    Osaka Loop Line
  * JR Yumesaki Line (Sakurajima Line)
  * Biwako Line (Hokuriku Main Line, Nagahama StationMaibara Station;Tōkaidō Main Line, Maibara Station – Kyoto Station)
  * JR Kyoto Line (Tōkaidō Main Line, Kyoto Station – Osaka Station)
  * JR Kobe Line (Tōkaidō Main Line, Osaka Station – Kobe Station; Sanyō Main Line, Kobe Station – Himeji Station)
  * JR Takrazuka Line (Tōkaidō Main Line, Osaka Station – Amagasaki Station; Fukuchiyama Line, Amagasaki Station – Sasayamaguchi Station)
    JR Tōzai Line
  * Gakkentoshi Line (Katamachi Line)
    Osaka Higashi Line
  * Yamatoji Line (Kansai Main Line, JR Namba StationKamo Station)
    Nara Line
  * Sagano Line (San'in Main Line, Kyoto Station – Sonobe Station)
    Hanwa Line (excluding Hagoromo Line)
    Kansai Airport Line
  Kosei Line (Yamashina StationNagahara Station)
  San'yō Main Line (Himeji Station – Kamigōri Station)
  Akō Line (Aioi StationBanshū-Akō Station)
  Wakayama Line
  Sakurai Line
  Kisei Main Line (Wakayama StationWakayamashi Station)
  Kansai Main Line (Kamo Station – Tsuge Station)
  Kusatsu Line
  Wadamisaki Line (San'yō Main Line, Hyōgo StationWadamisaki Station)
  Hagoromo Line (Hanwa Line, Ōtori StationHigashi-Hagoromo Station)
  • Lines marked with an asterisk (*) are nicknames. Of these, the JR Kyoto Line, JR Kobe Line, and JR Takarazuka Line are so called because Hankyu Railway already has a Kyoto Line, a Kobe Line, and a Takarazuka Line; "JR" is thus appended at the beginning of these three nicknames to avoid any confusion the similar names might cause.
  • Lines marked with the "rice" (※) symbol are displayed as grey on fare charts, but station name placards along these routes are painted in JR West's official corporate color: blue. The Sakurajima Line was displayed in the same fashion prior to being designated with the "Yumesaki Line" nickname.
  • Line information at Kyoto Station refers to the Nara Line as the "JR Nara Line" in order to differentiate it from the Kintetsu Nara Line, which also terminates at Kyoto.

なお、駅の運賃表などでアーバンネットワークのラインカラーが用いられるのは京都大阪神戸和歌山福知山の各支社管内の駅と敦賀のみとなっており、それ以外の支社の管内の駅では使用されない。

京都・大阪・神戸支社除く各支社エリアでは主要線区のラインカラーを基本的に青色としている。岡山支社では広島支社共々独自のラインカラーを使用しており、岡山支社管内の駅ではJR神戸線の区間も姫路以西同様に、同支社の山陽本線用ラインカラー(緑色)で案内されている(古いタイプの駅運賃表では愛称を使用せず正式路線名のみが使用されているが、ICOCA導入時に運賃表が更新された駅では緑色のラインカラーながら「JR神戸線(東海道線・山陽線)」という表現が入るようになった)。但し、京阪神方面への企画商品のパンフレットに掲載される路線図ではアーバンネットワークのラインカラーを使用する例が見られる。

In order to more readily prevent passengers from accidentally boarding the wrong train, the rollsigns of 113-series carriages employ the following color distinctions:

Color   Line
  Kusatsu Line
  Kosei Line

サービス[edit]

車両[edit]

thumb|150px|321系 アーバンネットワーク制定と同時に運転を開始した221系は、大きな窓や明るい車内、快適な座席(3ドア転換クロスシート)などが利用者から好評で、その後継の223系とともにアーバンネットワークの象徴的な車両となっている。また、通勤型4扉車はJR東西線開業準備用として片町線(学研都市線)に投入された207系をその後、京阪神緩行線やJR宝塚線にも運転範囲を拡大し、その後継車である321系も緩行線に投入されている。なお、アーバンネットワーク向け車両の発注は地元の川崎重工業近畿車輛に集中している。以前は日立製作所にも発注していたが、近年は発注が減っている。

一方、旧国鉄天王寺鉄道管理局管内だった路線を中心に依然として国鉄時代から使われている車両も比較的多く、大和路線阪和線大阪環状線奈良線では103系[2]、桜井線・和歌山線では105系が、京滋地区(嵯峨野線草津線湖西線)ではほとんどの列車が113系で運転されており、阪和線や福知山線(JR宝塚線)にも113系が一部使用されている。これらにはリニューアルされた車両も含まれてはいるが、車齢も高くなってきている。このため新型車両の導入が進んでいる名古屋地区や首都圏と比べるとやや近代化に遅れている点も否めない。

他社線との対抗と直通運転[edit]

競合他社線が多いアーバンネットワークエリアでは、主な対抗策として以下のようなものがある。

線区 並行他社線 JR西日本の施策
東海道本線・山陽本線
(JR京都線・JR神戸線)
阪急京都線・神戸線
阪神本線
京阪本線
山陽電鉄本線
新車(207系・321系・223系)投入、速度向上、新駅開業、新快速の終日運転、高槻・芦屋への新快速停車
片町線(学研都市線) 京阪本線・交野線
近鉄京都線・奈良線
新車(207系・321系)投入、JR東西線・おおさか東線の開業、JR神戸・宝塚・おおさか東線の直通運転、区間快速の運転開始
奈良線 近鉄京都線
京阪本線・宇治線
快速系統に221系投入、区間快速・みやこ路快速の新設、速度向上、部分複線化、増発、新駅開業
関西本線(大和路線) 近鉄奈良線・大阪線 大阪環状線への直通運転拡大、和歌山線への直通列車の増発、
久宝寺駅の改良と緩急接続の開始、おおさか東線・JR東西線直通との直通快速の運転
福知山線(JR宝塚線) 阪急宝塚線・伊丹線
神戸電鉄有馬線・三田線
新車(207系・321系・223系)投入、丹波路快速の新設、快速系統に221系投入、
尼崎駅での接続の改善、JR京都・東西線への直通運転と増発
阪和線
関西空港線
南海本線・空港線 新車(223系)投入、快速系統に221系投入、関空快速・紀州路快速の新設・増発、
大阪環状線の直通運転、特急列車の利便性の向上(停車駅の追加、時間帯の拡大)

thumb|150px|梅田貨物線を利用して京都まで直通運転をする特急「くろしお」 JRになって、ネットワークを利用した直通運転の拡大も進んだ。

1988年ならシルクロード博覧会をきっかけにした梅田貨物線の旅客使用を開始した。さらに、翌1989年7月の関西本線~阪和線の連絡線の開通に伴って紀勢線特急「くろしお」や一部阪和線快速の新大阪乗り入れを生み、1994年6月関西空港線の開業では貨物線を利用した京都~関西空港間の特急「はるか」が運転を開始した。そして、1991年9月には北陸本線の田村~長浜間が直流化され、新快速が長浜へと乗り入れ、その後新快速のネットワークが播州赤穂、さらには敦賀へと拡大している。 既存線の直通運転に加え、2008年3月にはおおさか東線が区間開業し、大和路線からJR東西線への直通列車も登場した。このおおさか東線はさらに北部区間も開業予定で、これらを含めた利便性の向上とネットワークの拡大は今後も続く予定である。

一方、競争を意識した余裕の少ないダイヤは、わずかの事象で大きなダイヤの乱れにつながることとなった。また、直通運転の拡大はダイヤの乱れの影響を広範囲に広めることとなった。その状況下で2002年11月6日に塚本~尼崎間で消防隊員の死傷事故が起き、安全の確認より列車運行優先の姿勢に批判が出た。さらに2005年4月25日福知山線脱線事故では余裕のないダイヤが乗務員に過度のプレッシャーをかけているのではないかと批判を大きく浴びることになった。そのため、その後のダイヤ改正で列車の所要時間が増大することになった。特に翌2006年3月18日のダイヤ改正では新快速の所要時間が運転開始以来初めて延びることとなった。 さらには天王寺駅での阪和連絡線複線化(2008年3月完成)などダイヤの安定性を高める施策や、保安装置の拡充などが今後も引き続いて進められることになっている。

旅客案内[edit]

thumb|150px|大阪駅ホームのLED thumb|150px|在線表示 列車指令所による列車制御の一元化に合わせて、旅客案内の拡充なども進めている。

アーバンネットワーク内の各路線の行先案内は、1997年3月8日のダイヤ改正以降、駅の発車標・列車の行先表示や放送などで「湖西線経由敦賀」「米原方面敦賀」「宝塚方面新三田」「姫路方面網干」「東西線経由松井山手」など「◯◯方面△△」という他事業者にはあまり見られない案内や、敦賀行きや近江塩津行き等、経由が複数ある場合は「XX線経由◇◇」という表現によりどの方向に行くのか分かりやすくしている(東西線関連以外の本格実施は1999年5月10日以降)。なお最も長い行き先案内としては「ユニバーサルシティ方面桜島」「米原経由姫路方面播州赤穂」などがある。

近畿地方は、京阪神を始め主要都市が分散し、かつJR西日本各線はそれらの都市の中心駅が始発・終着でない場合が多いためである。特に方面に使われる駅名(地名)は姫路や宝塚など知名度が高いので効果がある。中でも、東海旅客鉄道(JR東海)との共同使用となっている米原駅では、同社の東海道本線(米原以東)で運転される列車のうち名古屋駅を跨いで運転される列車に対しても「名古屋方面◯◯」と案内している。

また、各駅から京都・大阪・神戸などの主要駅への先着列車の表示や放送を行っている。

LED発車標[edit]

LED発車標は、ほとんどの駅[3]に設置している。関東地方で使われているものとは寸法が一回り大きく、文字も大きいため比較的見やすい。なお一部の駅では、小さい発車標が設置されている。

発車標には一部の駅と特急・急行列車とライナーを除き、乗車位置が表示される[4]。ホームには目安となる印(△、↑、◯、◇など)と数字がセットで書かれている。扉数や編成数などで乗車位置が変わるので、乗客はこれに表示された位置に並ぶ方式となっている。列車が接近すると、到着・通過を知らせる接近表示が点滅するものもある。なお、運行管理システム導入線区の発車標や、大和路線・学研都市線の一部の駅では、列車に遅延が発生した際に「遅れ約◯分」と表示される。これは列車固有の遅れを表示しているが、旅客にとっては次の電車がいつ来るかが関心事であるため、最近は「到着まで約◯分」という表示も見られるようになった。

阪和線・東海道本線・山陽本線(JR神戸線・JR京都線・琵琶湖線)・赤穂線(相生~播州赤穂間)・おおさか東線では運行管理システムを導入しており、同システムと連動した表示となっている。

また一部の駅では列車の在線表示も表示し、列車の走行位置を発車標に表示している。

PDP[edit]

thumb|150px|異常時情報提供ディスプレイ 2003年から改札口・コンコース付近にPDP(ほとんどがPanasonic製)を設置し、現在はJR神戸線・JR京都線・JR宝塚線・大阪環状線・大和路線の主要40駅で設置して自社の宣伝や運行情報などを表示している。40駅のうち、草津駅・高槻駅・天王寺駅・尼崎駅・芦屋駅・三ノ宮駅ではディスプレイを大型化し、異常時の際に新大阪総合指令が運転見合わせ区間や振替輸送区間などの情報を一括入力する「異常時情報提供システム」を2008年4月1日より試験的に導入し、路線図形式による案内を行っている。このシステムは順次設置駅を拡大していく。

なお、神戸支社管内の一部駅のコンコースでは、LEDに代わってPDPによる発車案内を行っている。

車内表示[edit]

thumb|150px|321系の液晶モニタ 221系207系223系にLEDの旅客案内装置を、321系に液晶モニタの案内装置をそれぞれ設置しており、自社宣伝・号車表示・停車駅・次駅案内などを行っている。また、321系ではモニタで広告も表示している。今後、321系では、車内の液晶モニタを活用し、「異常時情報提供システム」により運行情報を提供することも検討している。

  • 207系には号車表示の機能はない。
  • 一部の車両では、自社宣伝を行っていない。
  • 車内案内では通常、行先・次駅接近案内を行っているが、ダイヤ乱れによる運用変更や表示不具合などにより次駅案内をせず、種別・行先のみを表示することがある。なお、321系の場合は路線図のみが表示される。

Jスルーカード・ICOCAの導入[edit]

アーバンネットワークエリアの各駅では駅の利便性向上にも重点が置かれており、1997年から自動改札機の本格導入を始め、磁気券の自動改札化を行った。1999年にストアードフェアシステム化してJスルーカードを導入、2003年からICカードICOCA」の導入している。さらに2006年から「PiTaPa」との相互利用を開始するなど他社ICカードとの相互利用も行い、利便性向上を進めている。

女性専用車の導入[edit]

thumb|150px|女性専用車と乗車位置 車内での迷惑(主に痴漢)行為を防止するために、2002年から関西で初めて女性専用車を導入している。指定の車両には緑色のステッカーとドア窓に小型の鏡ステッカー(外から見ると青)が貼付されている。女性専用車の設定は平日ダイヤの始発~9:00と17:00~21:00で、いずれも4扉の列車である。女性専用車に乗車できるのは、女性・小学6年生以下の男性・身体の不自由な人と介護者のどちらかが女性の場合に同伴する男性。ダイヤが乱れた時は女性専用車の設定を設定しない場合がある。

線区 区間 種別 車両
大阪環状線 天王寺~大阪~天王寺 普通・区間快速 橙色と青色車両(201系)の8両編成の4号車
JR東西線・
学研都市線(一部大和路線)
尼崎~京橋~木津・奈良 普通・区間快速・快速 7両(京田辺~木津・奈良では4両)編成の木津・奈良寄りから3両目
(321系は5号車)
JR神戸線 加古川~大阪 普通 7両編成の5号車(207系は大阪寄りから3両目)
JR宝塚線 篠山口~大阪 普通・快速
JR京都線(一部琵琶湖線・湖西線) 大阪~京都~野洲・堅田 普通 7両編成の5号車(207系は堅田・草津寄りから3両目)
阪和線 天王寺~和歌山 普通・区間快速・
快速・B快速
103系もしくは205系の6両編成の3号車
大和路線
(一部和歌山線)
JR難波~奈良・
王寺~高田
普通・快速 103系もしくは201系の6両編成の3号車
おおさか東線 放出~久宝寺 普通
  • 大阪環状線~大和路線の直通区間快速(8両編成)は、新今宮で女性専用車が設定・解除される。
  • 女性専用車の設定条件が揃っていても、区間が短いため女性専用車の設定がない列車がある。

安全対策[edit]

ホーム柵の設置[edit]

thumb|150px|可動式ホーム柵 旅客の転落防止のため一部の駅において、可動式またはホーム柵の設置されている。

東海道本線・山陽本線(JR京都線・JR神戸線)・阪和線の一部の駅には可動式ホーム柵が設置されている。停車列車がなく通過列車のみ走行する線路側ホームに設置しているため、通常使用時では開口部はないが、異常時などでの臨時停車の際には、駅係員の操作により手動でホーム柵を開閉できる。

また、JR東西線北新地駅2番のりば、片町線(学研都市線)京橋駅2番のりば・東寝屋川駅1番のりばにはホームの一部に、おおさか東線JR河内永和駅JR長瀬駅では、ホームすべてに固定式のホーム柵が設置されている。固定式のため常に開口部があり、停車した際にドアがある部分のみ柵がない。固定式ホーム柵は、4ドア車・3ドア車などが混在するため、本格導入するまでに至っていない。

プロジェクト[edit]

新駅の設置[edit]

thumb|150px|さくら夙川駅 thumb|150px|ひめじ別所駅 利便性の向上および他交通機関からの利用者の転移による利用者の拡大を見込んで、アーバンネットワークでは新駅の設置を進めている。以下、最近5年間のアーバンネットワークでの新駅開業状況を記す。


今後、以下の線区・区間で新駅を開業する計画がある。

線区 区間 駅名 開業予定
山陽本線(JR神戸線) 明石~西明石 未定 2011年度
山陽本線(JR神戸線) 東加古川~加古川 未定 未定
福知山線(JR宝塚線) 中山寺~宝塚 未定 未定

JR東西線の開業[edit]

片町線(学研都市線)京橋駅から福知山線(JR宝塚線)尼崎駅までの12.5kmを結ぶJR東西線1997年3月8日に開通し、関西文化学術研究都市のある京阪奈丘陵と三ノ宮・神戸方面や神戸三田国際公園都市がある北摂・北神地域を同線を介して直通運転が開始された。

thumb|150px|工事中の大阪駅全景(2007年8月)

大阪駅・京都駅の改良と駅周辺の再開発[edit]

大阪駅北側に位置する梅田貨物駅周辺は「都心に残された最後の一等地」として大規模な再開発が進んでおり、これに合わせて大阪駅の改良工事が進められている。工事は、橋上駅舎と駅舎を覆うドームの新設、コンコースとホームの改良などによるバリアフリー施設の整備、新北ビルの建設、アクティ大阪の増床などで、2011年春にグランドオープンする予定である(→大阪2011年問題も参照)。

京都駅でも駅ビルの完成に合わせて1997年までに大規模な改良工事を行い、山陰本線(嵯峨野線)・関空特急「はるか」、奈良線のホームの増設、近鉄京都駅の改札分離、駅舎橋上化に伴う自由通路の新設などを行った。現在でも更なる改良工事が行われ、最近では駅西側にビックカメラ京都店を開業させている。また2008年2月には自由通路の西側に「スバコ・ジェイアール京都伊勢丹」が開業し、大規模な駅ナカが完成した。

その他の駅でも、構内の各種店舗開発など駅自体の集客能力の向上を進めている。

輸送改善[edit]

桜島線(JRゆめ咲線)[edit]

USJを核とした土地区画整備事業により安治川口~桜島間の線路移設工事を2001年3月に完了し、同時にユニバーサルシティ駅を開業させるとともに、公募により「JRゆめ咲線」の愛称が付けられた。また、一部を除き線内折り返しのみの運転から大阪環状線への直通運転を大幅に増発するなどUSJアクセスとしての輸送改善を行った。

奈良線[edit]

並走する近鉄京都線を意識しての大規模な輸送改善が行われた。京都駅JR藤森駅間と宇治駅新田駅の複線化や駅改良・分岐器改良・信号設備の改良などで速達化やラッシュ時の増発や快速設定ができるようになり、2001年3月に工事を完了させた。また、宇治駅~新田駅間にJR小倉駅を開業した。これらの一連の輸送改善の資金は京都府の負担のウェイトが高い。

片町線(学研都市線)[edit]

{{予定}}関西文化学術研究都市へのアクセス改善として高速化と各種改良工事が行われた。松井山手~京田辺間の高速化、大住・京田辺両駅の構内改良、JR三山木駅付近の線路移設および高架化が行われた。これにより列車の増発が可能になり、京橋方面から京田辺まで7両編成で運転できるようになった。さらに2010年3月までに京田辺~木津間の輸送改善工事が行われ、全線で7両対応化させる予定である。

山陰本線(嵯峨野線)[edit]

嵯峨野線はこれまでにも、1996年に二条~花園間の高架化、2000年に二条~花園間を複線化するなど、線路移設や部分的な複線化によって輸送改善を行ってきたが、さらなる輸送力の増強および慢性的な遅延を解消するため、京都~園部間の全線複線化および嵯峨嵐山・亀岡両駅の駅改良工事を進めている。また、周辺道路の混雑解消と安全確保のために、花園~嵯峨嵐山間の高架化工事も同時に行われている。2010年春に、すべての工事が終了する予定。

なお、設備改良のみならず老朽化した113系、115系、183系の置き換えも検討中である。

おおさか東線整備事業[edit]

thumb|150px|おおさか東線 おおさか東線は、城東貨物線を利用して東海道本線(JR京都線)新大阪駅から関西本線(大和路線)久宝寺駅までの約20.3kmを整備して旅客列車を走らせる事業で大阪外環状鉄道により工事が行われていたが、2008年3月15日に関西本線(大和路線)久宝寺駅~片町線(学研都市線)放出駅間(9.2km)が部分開業し、途中に5駅が設置された。これにより、関西本線(大和路線)からおおさか東線・JR東西線経由で尼崎までの直通快速が運転されることになった。引き続き、新大阪~放出間の建設工事が進められており、同区間は2012年春の開業を予定している。

天王寺駅阪和連絡線複線化[edit]

thumb|150px|阪和連絡線 天王寺駅構内の関西本線~阪和線の連絡線は1988年7月に完成以来、単線運転を行っていたが、関西本線(大和路線)との平面交差の解消と大阪環状線~阪和線の直通列車の増発を目的に複線化工事が行われていたが、2008年3月15日のダイヤ改正より供用を開始し、連絡線の複線化により大阪環状線から阪和線への直通列車は、16番のりばから15番のりばへと変更し、列車が増発された。また、この工事に関連して新今宮駅での一部配線変更も行われ、一部の関空・紀州路快速が新今宮駅4番のりば着発となっている。

連続立体交差[edit]

thumb|150px|高架化された長居付近 踏切で交差する道路交通渋滞の解消や、鉄道線路による市街地分断の弊害をなくすため、連続立体交差事業が沿線自治体とともに進められている。現在、アーバンネットワークエリアでの連続立体交差は奈良駅姫路駅和泉府中駅東岸和田駅・花園駅~嵯峨嵐山駅の周辺で進められている。以下に連続立体交差の完成時期を記す。

その他[edit]

抑止表示器の設置[edit]

thumb|150px|抑止表示器 異常時などのダイヤ乱れで、列車が駅間で長時間停車することを回避させるために、JR西日本では初めておおさか東線内の各駅(放出駅・久宝寺駅を除く)に設置された。詳しくは、阪和線運行管理システムを参照。

列車運行情報[edit]

2008年2月からJR東日本との提携で相互で運行情報(遅延など)を共有することを開始した。JR東日本管内でも行われている「運行情報メールサービス」も利用可能になった。なおJR西日本のサイト「おでかけネット」ではさらに詳細にまた振り替え輸送情報まで掲載されている。


乗車券など[edit]

脚注[edit]

{{脚注ヘルプ}}

  1. ^ 運賃制度上の大阪近郊区間の呼び名は残っている。
  2. ^ これらは国鉄時代に首都圏から転属したものやかつて京阪神緩行線で使用されていたものが多い。
  3. ^ 阪和線や学研都市線など快速停車駅や主要駅にのみ設置されている路線もある。
  4. ^ 目的の列車に乗るために他のホームへ移動する必要がある場合などには、乗車位置表示の代わりに、枠囲み付きで「〇番のりば」という表示がなされることがある。

外部リンク[edit]

Related articles[edit]

{{アーバンネットワーク}}